69 東野圭吾 20世紀の20選
万年直木賞「候補」作家と呼ばれ、「秘密」でも「白夜行」でも受賞できませんでしたが、2006年6回目の候補作「容疑者Ⅹの献身」でようやく受賞し、そこからブームが始まります。
大阪のある廃ビルで起きた質屋殺し。当時小学5年生だった被害者の息子・桐原亮司と、ある容疑者の娘・西本雪穂は、何かを抱えながらもその後の人生をそれぞれに歩んでいくかに見えた。
杉田平介の妻と娘・藻奈美とがバスの転落事故に遭い、妻は死亡、娘藻奈美は一命をとりとめる。ところが藻奈美が意識を取り戻すと、直美の意識が宿っていたことが判明する。
最新鋭の超大型特殊ヘリコプター「ビックB」が乗っ取られ、原子力発電所の真上でホバリング状態に入り、犯人から稼働中の原発を全て使用不能にする要求が下される。
児童向け文学作家の野々口は、幼馴染みのベストセラー作家、日高から訪問を依頼され、訪ねると日高の死体を発見する。野々口と知り合いの加賀刑事は逮捕するが、なぜか動機は口にしない。
電車のドア越しに出会う女性に恋をしていた敦賀。職場を共にする親友三輪から紹介された彼女はあの電車に乗っていた女性だった。ところが朝目覚めると彼女が朝食を作り三輪はどこかへ消えていた。
天才と呼ばれるミツル。その才能は子供の頃から周囲の大人を圧倒していた。そして高校生になると、ミツルが行なう光と音による演奏が周囲を巻き込んで、社会現象と呼ばれるようになる。
「私」は同窓会で7年前に別れた元恋人・沙也加に出会った。1週間後に、沙也加から電話がかかる。彼女は1年前に亡くなった父の形見の地図の地図の場所に、一緒に行って欲しいと頼まれる。
函館生れで18歳の氏家鞠子は子供の頃から「母親に愛されていないのでは」という疑問を抱く。一方東京育ちで20歳の小林双葉は、テレビ出演というチャンスに母は猛反対する。
かつて世界的に活躍したスポーツ選手たちは、ドーピングの秘密を隠し通して確固たる地位を築いていた。しかしドーピングで活躍した小笠原が自殺したことで風向きが変わる。
久我和幸は劇団のオーディションに応募して合格する。山荘での合宿に集まった初日、憧れの由梨江と打ち解けたが、舞台で存在感を放っていた麻倉正美が居ないことを不思議に思う。
成瀬純一は拳銃を持った強盗が押し入ってきて、少女を助けるために頭部に銃弾を受ける。成瀬は脳の一部に致命的な損傷を受けたが、世界初の成人脳移植手術が行われ、命が救われた。
和倉勇作と瓜生晃彦は出会った時から気になる相手だった。警官と医者という別の道に進み、10年後刑事となった勇作は、瓜生の父が死んだ後を継いだ会社社長が殺害される事件を担当する。
人工知能ロボットの開発を手掛ける末永哲也は出世のために、役員室配属の雨宮康子から情報を得ていた。ところが次期社長の末娘の婿養子候補となり出世の階段が見えた時に康子の妊娠を知る。
高柳バレエ団の事務所に侵入した男が死亡した。正当防衛と思われたが、男とバレエ団の関係が掴めない。そして殺人が起きる。加賀刑事はダンサーを気にしながらも真相に迫る。
十字屋敷に持ち主に不幸をもたらすという悲劇のピエロがやって来る。その日の夜、突然聡明で皆から慕われていた女社長の頼子が飛び降り自殺をする所を、ピエロ人形だけが見ていた。
「天才」エース須田武志が投げた「魔球」はキャッチャーは捕球できず後逸、チームはサヨナラ負けを喫した。その後、女房役だったキャッチャー北岡が刺殺体となって発見される。
「気が小さいのさ」彼・川津雅之の最後の言葉だ。彼は最近狙われていると怯えていた。そして彼は「無人島より殺意をこめて」という、差出人不明の11文字からなる手紙を受け取っていた
津村光平は23歳。大学を卒業したが定職に就かず、学生街のビリヤード場でアルバイトを続けている。ビリヤード場の同僚で、アルバイトに採用された28歳の松木が何者かに殺された。
加賀恭一郎は卒業を五カ月後に控えた大学生。高校時代からの仲間の1人、牧村祥子がカミソリで手首を切って死んでいた。状況から自殺と考えられたが、日記が4日前から止まっていた。
女子高で数学教師を務める前島は、何者かに命を狙われる恐怖を感じていた。学校内で事件は起きる。死んだのは前島ではなく、生徒指導の村橋だった。