小説を 勝手にくくって 20選!

ジャンルで分けた20選の感想をつづります。

       書評を中心に、時たま日常を語り社会問題に意見します。ネタばれは極力気をつけます。        

2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

12 再生巨流 楡 周平 (2005)

吉野公啓は商社の物流部門でロジスティクスの可能性を見出し転職、新規事業を立ち上げて結果を出すも、管理職としては失格と見做されて左遷の憂き目に。そこから新たな事業を立ち上げる。

11 ミッキーマウスの憂鬱 松岡 圭祐 (2005)

東京ディズニーランドでアルバイトをすることになった21歳の後藤大輔。しかしいざ働いてみると裏方に「夢」はなかった。正社員と準社員との明らかな格差に悩む中、事件は起きる。

10 虚飾のメディア 北岳 登 (2004)

関東テレビのエース、小林昭介は局の看板ニュース番組のプロデューサーに任命される。小林はPとして、使命感を持って問題を取り除き、知恵を絞って順調に視聴率を取り戻していく。

9 ライバル 安土 敏 (1999)

御堂信太郎が就職先に選んだ総合商社の国際交易には、六大学のエース、池上唯史がいた。親交を深めるも1人の女性を争い、部長、役員と出世するとライバルとして意識するようになる。

8 メタル・トレーダー(「スクウィーズ」改題) 徳本 栄一郎 (1997)

住倉物産の上杉健二は国際銅市場に君臨していたが、簿外取引で2000億円は超えるであろう巨額の損失が発覚。しかしこの事件については「マーケットの暗部」が真相を握っていた。

7 あでやかな落日 逢坂 剛 (1997)

フリーの岡坂神策は、偶然見かけたクラッシックギター演奏者、香華ハルナに強く惹かれた。大手メーカーのイメージキャラクターに推薦して見事選ばれるが、そこから妨害が始まる。

6 小説 江副浩正 大下 英治 (1889)

江副浩正は東京大学新聞社に、最初から広告営業を目的として加入、そこで企業広告の未来性を感じた江副は起業を決意する。二坪半の事務所でスタートし、1960年に大学広告を設立する。

5 メディアの興亡 杉山 隆男 (1986)

コンピューターによって新聞から活字がなくなる。日本経済新聞はリスクを恐れず社を挙げて取り組んでいく。そして朝日新聞、読売新聞、毎日新聞とそれぞれの決断に迫られる。

4 定年退職ヲ命ズ 広瀬 仁紀 (1985)

高度経済成長を牽引して我武者羅に働いた商社マンたちが、構造不況の時代に退職の日を迎える。社内でも活躍した同期4人汲みも、会社でも家庭でも居場所がなくなる悲哀を味わう。

3 小説 スーパーマーケット 安土 敏  (1984)

一流銀行員の香嶋良介は、従兄からの誘いに応じて地方都市のスーパーマーケットに転職を決意する。スーパー業界は全くの素人だったが、不正を暴き、売り場に輝きをもたらそうとする。

2 商戦 咲村 観 (1982)

終戦を迎えた高島浩二は商社に就職して出世街道を驀進する。ライバル商社と商戦が繰り広げられる中、友人との友情も犠牲となり、「闇の金」も取り扱う危険な仕事が待ち構えていた。

1 不毛地帯 山崎 豊子 (1978)

陸軍大本営の作戦参謀を務めた壱岐正は、戦後11年、戦犯としてシベリアに抑留される。過酷な環境から解放されると、軍隊で培われた知識を商戦に鷹揚され、出世していく。

小説で読む戦後日本経済史⑥ ITバブルと構造改革(2000~2008年)

2001年には小泉内閣の構造改革が始まり、竹中金融行政に迫られ都市銀行は3大メガバンクに統合し、不良債権問題の処理は進んだ。一方でITバブルが発生し、格差社会が話題になる。

20 ザ・ラストバンカー 西川善文自伝 (2011)

住友銀行に入行することになった西川善文。出世する度に焦げ付き債権の処理に追われてついたあだ名が「不良債権と寝た男」。その後の金融自由化でも裏に隠れず堂々と対応した。