51 小説で読む戦後日本経済史
リーマンショックから世界規模での不況が進行、日本経済はそんな中東日本大震災を迎えた。アベノミクスによって大胆な経済再建策を打ち出すも、コロナにより経済構造に大きな断層が生じた。
2001年には小泉内閣の構造改革が始まり、竹中金融行政に迫られ都市銀行は3大メガバンクに統合し、不良債権問題の処理は進んだ。一方でITバブルが発生し、格差社会が話題になる。
バブル経済に対して、日本銀行は矢継ぎ早に公定歩合引き上げを行ない、大蔵省は総量規制を行なうことで、株価と不動産は暴落、バブル崩壊となり経済は急速に冷え込んでいった。
1980年代、安価で高品質のブランドによって輸出が激増。「Japan as No.1」とまで言われる。貿易摩擦を回避するためにとった内需拡大政策は、バブル経済を生んで、日本を歪めていく。
1971年7月アメリカが中国を電撃訪問、翌8月に「金・ドルの交換一時停止」と、立て続けに日本の進路に転換をを迫られる「ニクソンショック」が発生した。
朝鮮特需後の好景気を元手にした設備投資と生産の増大。復興によるインフラ整備。そして労働者賃金の上昇による購買力の増大などが重なり、製造業を軸に日本経済は高度成長の局面に入る。
敗戦により日本経済は混乱を極める。財閥解体、物流の寸断、不足する物資、復員兵などの帰国による急激な人口増。GHQは戦前の財閥による資本集中が戦争に導いた要因の1つと断定した。