小説を 勝手にくくって 20選!

ジャンルで分けた20選の感想をつづります。

       書評を中心に、時たま日常を語り社会問題に意見します。ネタばれは極力気をつけます。        

2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

6 儲けすぎた男 小説・安田善次郎 渡辺 房男(2010)

富山の足軽出身の安田善次郎は、江戸で商売で身を立てる決意をする。両替商から独立した善次郎は、幕末の乱世で誰もが尻込みするリスクを負って勝ち続け、遂には安田財閥を築き上げる。

5 政商 大倉財閥を創った男  若山 三郎(1991)

新潟県の質屋の息子に産まれた大倉喜八郎は、持ち前の才覚で幕末に武器商人として立身する。徒手空拳から始めて、持ち前のウィットと交渉術で新政府に食い込み、大倉財閥を築き上げる。

4 住友を破壊した男(伊庭貞剛) 江上 剛(2019)

伊庭貞剛は、幕末に志士と交流した縁で新政府に出仕するも幻滅し、叔父の広瀬宰平が総理事を務める住友に入社する。強引なやり口を改め地域との対話に努めて、住友グループの礎を築く。

3 暁の群像(岩崎弥太郎)  南條 範夫(1963)

頭脳は明晰だが下級武士出身で鬱積していた岩崎弥太郎は、ひょんなことから認められて土佐藩で出世していく。維新後は独立して菱商会を設立し、商売で覇権を握ろうとする。

2 雄気堂々(渋沢栄一) 城山 三郎(1972)

天領の庄屋の息子に産まれた渋沢栄一は、奇縁から一橋慶喜の知遇を得て持ち前の才覚から頭角を現わす。維新後は明治新政府に出仕するも下野し、民間から日本経済の基礎を築き上げる。

1 日本大変(三野村利左エ門) 高橋 義夫(1997)

小栗上野介から知遇を得ていた金平糖売りの利八は、幕末の金銀の交換比率による改鋳を聞きつけて金を買い占めて巨額の富を得ることに成功した。そして三井両替店に入店する。

小説で読む戦後日本経済史⑦ リーマンショックとアベノミクス(2009年~)

リーマンショックから世界規模での不況が進行、日本経済はそんな中東日本大震災を迎えた。アベノミクスによって大胆な経済再建策を打ち出すも、コロナにより経済構造に大きな断層が生じた。

20 二人のカリスマ 江上 剛 (2019)

戦争を切り抜けた藤田敏雄は、堅実な商売を続け、華やかなライバルとは違ってスーパーマーケットの事業を地道に拡大していく。そんな中部下の大木は本場でコンビニエンスストアに出会う。

19 帝王の誤算 鷹匠 裕 (2018)

日本最大の広告代理店「連広」城田毅は、野望を確固たるものにするため、強引なやり口でオリンピック、プロスポーツや博覧会、そして選挙など、様々な事業に介入して指揮を執る。

18 島のエアライン 黒木 亮 (2018)

人口15万人の天草地方に85億円の天草空港をつくることに対し、無駄な公共事業として大バッシングを受けた。そんな中熊本県は自前で航空会社を立ち上げる無謀な決断を下す。

17 社長室の冬 堂場 瞬一 (2016)

日本新報記者である南康祐は、誤報事件を引き起こし、社長室へと異動させられた。経営危機に陥った新聞社の中、南は新里社長のもとで反対が渦巻くAMC社との売却交渉を担当する。

16 ガラスの巨塔 今井 彰 (2010)

世界最大の公共放送局の地域限定要員として採用された西悟は、ドキュメンタリーの制作を夢見る。44歳になった西は、『チャレンジX』のチーフ・プロデューサーとなる。

15 デパートへ行こう! 新保 裕一 (2009)

加治川英人は失業して妻子にも見放され1人暮らし。絶望して亡き母に連れて行ってもらった鈴膳デパートに忍び込む。閉店後のデパートには、様々な事情を抱えた人たちが集まってくる。

14 cc:カーボンコピー 幸田 真音 (2008)

山里香純41歳。後輩の結婚退職をきっかけにり転職。そこで創業家に気に入られ、31歳で「玉の輿」結婚となるも結局離婚。仕事を続けるもクライアントの広報社員と新たな展開が。

13 D列車でいこう 阿川 大樹 (2007)

メガバング支店長の河原崎は、ローカル線の試運転列車の事故に遭遇する。そのローカル線は2年後に拝しが決まっているが、河原崎は何とか路線を存続させたいと願い、動き出す。