小説を 勝手にくくって 20選!

ジャンルで分けた20選の感想をつづります。

       書評を中心に、時たま日常を語り社会問題に意見します。ネタばれは極力気をつけます。        

56 経済小説(流通・サービス業)20選

20 二人のカリスマ 江上 剛 (2019)

戦争を切り抜けた藤田敏雄は、堅実な商売を続け、華やかなライバルとは違ってスーパーマーケットの事業を地道に拡大していく。そんな中部下の大木は本場でコンビニエンスストアに出会う。

19 帝王の誤算 鷹匠 裕 (2018)

日本最大の広告代理店「連広」城田毅は、野望を確固たるものにするため、強引なやり口でオリンピック、プロスポーツや博覧会、そして選挙など、様々な事業に介入して指揮を執る。

18 島のエアライン 黒木 亮 (2018)

人口15万人の天草地方に85億円の天草空港をつくることに対し、無駄な公共事業として大バッシングを受けた。そんな中熊本県は自前で航空会社を立ち上げる無謀な決断を下す。

17 社長室の冬 堂場 瞬一 (2016)

日本新報記者である南康祐は、誤報事件を引き起こし、社長室へと異動させられた。経営危機に陥った新聞社の中、南は新里社長のもとで反対が渦巻くAMC社との売却交渉を担当する。

16 ガラスの巨塔 今井 彰 (2010)

世界最大の公共放送局の地域限定要員として採用された西悟は、ドキュメンタリーの制作を夢見る。44歳になった西は、『チャレンジX』のチーフ・プロデューサーとなる。

15 デパートへ行こう! 新保 裕一 (2009)

加治川英人は失業して妻子にも見放され1人暮らし。絶望して亡き母に連れて行ってもらった鈴膳デパートに忍び込む。閉店後のデパートには、様々な事情を抱えた人たちが集まってくる。

14 cc:カーボンコピー 幸田 真音 (2008)

山里香純41歳。後輩の結婚退職をきっかけにり転職。そこで創業家に気に入られ、31歳で「玉の輿」結婚となるも結局離婚。仕事を続けるもクライアントの広報社員と新たな展開が。

13 D列車でいこう 阿川 大樹 (2007)

メガバング支店長の河原崎は、ローカル線の試運転列車の事故に遭遇する。そのローカル線は2年後に拝しが決まっているが、河原崎は何とか路線を存続させたいと願い、動き出す。

12 再生巨流 楡 周平 (2005)

吉野公啓は商社の物流部門でロジスティクスの可能性を見出し転職、新規事業を立ち上げて結果を出すも、管理職としては失格と見做されて左遷の憂き目に。そこから新たな事業を立ち上げる。

11 ミッキーマウスの憂鬱 松岡 圭祐 (2005)

東京ディズニーランドでアルバイトをすることになった21歳の後藤大輔。しかしいざ働いてみると裏方に「夢」はなかった。正社員と準社員との明らかな格差に悩む中、事件は起きる。

10 虚飾のメディア 北岳 登 (2004)

関東テレビのエース、小林昭介は局の看板ニュース番組のプロデューサーに任命される。小林はPとして、使命感を持って問題を取り除き、知恵を絞って順調に視聴率を取り戻していく。

9 ライバル 安土 敏 (1999)

御堂信太郎が就職先に選んだ総合商社の国際交易には、六大学のエース、池上唯史がいた。親交を深めるも1人の女性を争い、部長、役員と出世するとライバルとして意識するようになる。

8 メタル・トレーダー(「スクウィーズ」改題) 徳本 栄一郎 (1997)

住倉物産の上杉健二は国際銅市場に君臨していたが、簿外取引で2000億円は超えるであろう巨額の損失が発覚。しかしこの事件については「マーケットの暗部」が真相を握っていた。

7 あでやかな落日 逢坂 剛 (1997)

フリーの岡坂神策は、偶然見かけたクラッシックギター演奏者、香華ハルナに強く惹かれた。大手メーカーのイメージキャラクターに推薦して見事選ばれるが、そこから妨害が始まる。

6 小説 江副浩正 大下 英治 (1889)

江副浩正は東京大学新聞社に、最初から広告営業を目的として加入、そこで企業広告の未来性を感じた江副は起業を決意する。二坪半の事務所でスタートし、1960年に大学広告を設立する。

5 メディアの興亡 杉山 隆男 (1986)

コンピューターによって新聞から活字がなくなる。日本経済新聞はリスクを恐れず社を挙げて取り組んでいく。そして朝日新聞、読売新聞、毎日新聞とそれぞれの決断に迫られる。

4 定年退職ヲ命ズ 広瀬 仁紀 (1985)

高度経済成長を牽引して我武者羅に働いた商社マンたちが、構造不況の時代に退職の日を迎える。社内でも活躍した同期4人汲みも、会社でも家庭でも居場所がなくなる悲哀を味わう。

3 小説 スーパーマーケット 安土 敏  (1984)

一流銀行員の香嶋良介は、従兄からの誘いに応じて地方都市のスーパーマーケットに転職を決意する。スーパー業界は全くの素人だったが、不正を暴き、売り場に輝きをもたらそうとする。

2 商戦 咲村 観 (1982)

終戦を迎えた高島浩二は商社に就職して出世街道を驀進する。ライバル商社と商戦が繰り広げられる中、友人との友情も犠牲となり、「闇の金」も取り扱う危険な仕事が待ち構えていた。

1 不毛地帯 山崎 豊子 (1978)

陸軍大本営の作戦参謀を務めた壱岐正は、戦後11年、戦犯としてシベリアに抑留される。過酷な環境から解放されると、軍隊で培われた知識を商戦に鷹揚され、出世していく。