小説を 勝手にくくって 20選!

ジャンルで分けた20選の感想をつづります。

       書評を中心に、時たま日常を語り社会問題に意見します。ネタばれは極力気をつけます。        

44 歴史小説・戦国(織田信長編)20選

番外 逆説の日本史10 戦国覇王編「天下布武と信長の謎」 井沢 元彦

織田信長を「逆説の日本史」から紐解きます。「鳴くまで待つ」ことができ、「宗教弾圧はしなかった」信長が最後に求めたものは何だったのか。想像が膨らみます。

20 信長の棺(太田牛一) 加藤 廣(2005)

織田信長から戦記の整理を命じられた太田牛一だが、間もなく本能寺の変が起きる。預かった史料を元に信長の伝記にとりかかるが、完成するため本能寺の変を探る。

19 信長燃ゆ(近衛前久) 安部 龍太郎 (2001)

織田信長の天下布武が迫り、朝廷をも手中に収めようとしていた。公家の頂点に立つ近衛前久は、信長との妥協点を探ろうとするが叶わず、強引な手段が必要となった。

18  覇王の番人(明智光秀) 真保 裕一(2008)

美濃の名家出身の明智光秀は、美濃から越前へ流れ、そして織田信長に仕える。信長の元で能力を発揮して出世していくが、段々と信長の残虐性についていけなくなる。

17 幽斎玄旨(細川幽斎) 佐藤 雅美(1998)

細川藤孝(幽斎)は文武で当代随一の存在。12代将軍義輝殺害後幕府再興に尽くすが、頼った織田信長に魅せられ、やがて兄と、そして明智光秀と袂を分かつことになる。

16 乱丸(森蘭丸) 宮本 昌孝 (2014)

兄森長可の嫁からの推薦で、織田信長の近習に声がかかった乱丸。聡明な頭脳と記憶能力、そして不断の努力で信長に認められ、若くして織田家中でも重要な立場になる。

15 狂気の父を敬え(織田信雄) 鈴木 輝一郎(1998)

信長の次男信雄は、伊勢国の北畠家の養子になり、そこで実権を握る北畠具教から様々な教えを受けて親密な関係になっていた。しかし実父信長から、非常な命が下る。

14 帰蝶 諸田 玲子(2015)

斎藤道三の娘で信長に嫁いだ帰蝶は引っ込み思案。そのため奥方に周って差配することに。そんな中でも織田家中で美濃派の中心となり、重要な存在になっていく。

13-2 反逆②(明智光秀) 遠藤 周作(1989)

毛利の援軍を口実に城から抜け出した荒木村重は城に戻らず、家族たちが皆殺しにされ、世捨て人となる。そして信長への恐怖は、明智光秀にも伝染して、遂に決意する。

13-1 反逆①(荒木村重) 遠藤 周作 (1989)

荒木村重は、下剋上を果たすも大国に囲まれて、悩んだ末に織田信長の傘下に加わった。しかし次第に信長の残虐性に恐れを抱き、ついに反逆を決意する。

12-2 じんかん②(松永久秀) 今村 翔梧(2020)

松永久秀が叛いたと聞いて、織田信長は久秀の人生を振り返る。神を信じなくなった苛烈な人生。主君を、将軍を弑逆し、そして東大寺大仏殿を焼き討ちにした人生を。

12-1 じんかん①(松永久秀) 今村 翔梧(2020)

悲惨な境遇に生まれた九兵衛は、寺で救われてから,社会の本質に迫ろうとする。三好元長の家臣となり松永久秀と改名して、元長の理想を実現しようとするが・・・・

11 天地雷動(長篠の戦い) 伊東 潤(2014) 

偉大な父武田信玄が亡くなり、勝頼は家臣団の統率に難儀していた。徳川家康は勝頼の今までにも増しての攻勢に苦しむ。そして羽柴秀吉は信長の命令に苦慮する。

10 乱世をゆけ 戦国の徒花,滝川一益 佐々木 功(2017)

甲賀で閉塞感に苛立っていた滝川一益は、里を捨てて諸国を流浪する中で、織田信長と出会う。その才能に感じ入り仕官した一益は、信長の天下布武の一翼を担う。

9 戦鬼たちの海 織田水軍の将・九鬼嘉隆 白石 一郎(1992)

温厚な人が多い志摩国の九鬼嘉隆は、乱暴狼藉を繰り返して周囲の反感を受けて放逐される。そこで織田信長に取り入って、財力と工夫でのし上がり、水軍大将となる。

8 村上海賊の娘 和田 竜(2013)

村上海賊を率いる武吉の娘、景(きょう)は、嫁の貰い手がない跳ねっ返り娘。ところが実際の戦に遭遇すると、その凄惨な様子から失意に包まれてしまう。

7 尻啖え孫市 司馬遼太郎(1964)

天衣無縫で天邪鬼な性格の雑賀孫市は、惚れた女の誘いもあって本願寺に味方する。鉄砲の腕は日本一。そして戦の指揮にも秀でて、織田軍を苦しめて、名を高めていく。

6 雷神の筒 山本 兼一(2009)

橋本一把は堺で見かけた鉄炮に魅せられ、領主の織田信長に見せて気に入られ、研究を重ねる。周囲からは白い目で見られるが我関せずで、一把は研究に没頭する。

5 信長が宿敵 本願寺顕如 鈴木 輝一郎(2005)

本願寺第11代宗主の蓮如は、旧癖を打破する織田信長の思想についていけずに戦いを決意する。当初は信長包囲網によって優勢に進めるが、徐々に劣勢に追い込まれる。

4 御所車 最後の将軍・足利義昭 岡本 好古(1993)

12代将軍義晴の子に生れるが、次男のために僧侶となった義昭。しかし兄義輝が殺害され、苦労の末に将軍宣下を受けるが、そこには織田信長が待ち構えていた。

3 金ケ崎の四人 信長,秀吉,光秀,家康 鈴木 輝一郎(2012)

浅井長政の裏切りより、信長軍は金ヶ崎城で危機に陥る。苦労性の家康は信長、秀吉、光秀に振り回されながらも、脱出しようとする。

2 死して残せよ虎の皮(浅井長政) 鈴木 輝一郎(2000)

浅井長政の祖父から受け継がれた虎の皮の上で愛し合う長政と織田信長。しかしこの後敵同士となり、長政は最後まで抵抗し、信長は以降人格が変わってしまう。

1 義元謀殺 鈴木 英治(2001)

今川義元は上洛を視野に入れた。その頃城下では不穏な騒動が起きて目付はその捜査の途中に殺害される。義弟である多賀宗十郎は後を引き継ぎ捜査を進める。