小説を 勝手にくくって 20選!

ジャンルで分けた20選の感想をつづります。

       書評を中心に、時たま日常を語り社会問題に意見します。ネタばれは極力気をつけます。        

2023-07-01から1ヶ月間の記事一覧

番外 古代(弥生~平安)で取り上げなかった本たち

今まで古代の歴史小説を20選、取り上げましたが、そこから漏れた本も数多くあります。それらをここでまとめて紹介させていただきます。

20 天上紅蓮(白河法皇) 渡辺 淳一 (2011)

院政の時代になり権勢を握った白河法皇は、50歳年下の璋子に溺れる。倒錯した思いはエスカレートして、政治を狂わし皇室を歪ませ、そして歴史を変えることになる。

19-2 炎立つ(ほむらたつ)② 高橋 克彦 (1993)

藤原経清の子清衡は再起の時を計り、後三年の役に乗じて藤原家による奥州支配を確立する。しかし四代後の泰衡の時代、源頼朝が奥州を狙い、泰衡は決断に迫られた。

19-1 炎立つ(ほむらたつ)① 高橋 克彦 (1993)

蝦夷の豪族、安倍頼時の人柄に感銘を受けた郡司の藤原経清は、朝廷の蝦夷支配に憤りを感じ、朝廷を裏切る。対して朝廷は「武家の棟梁」源頼義を派遣する。

18 望みしは何ぞ(藤原能信) 永井 路子 (1993)

藤原道長の子だが傍流を歩む能信。父道長や異母兄の頼通を見返したい気持ちを持つも、出世できない。異母妹で入台した妍子に仕えるが、生んだのは娘だった。

17 刀伊入寇 藤原隆家の闘い 葉室 麟 (2011)

藤原北家、氏の長者の子に生まれた藤原隆家だが、荒くれ者で知られ、皇族にも狼藉を働き遂には左遷される。しかし隆家は強敵との出会いを待ち望んでいた。

16 この世をば(王朝序曲2) 永井 路子 (1984)

摂政藤原兼家の末子に生まれた道長は、頭脳明晰な長兄、押しの強い次兄の後で将来性はない。しかし後に天皇を生む姉の詮子は道長に見所を感じて、尻を叩いていく。

15 平将門 海音寺 潮五郎 (1967)

鎮守府将軍を父に持つ平将門は、父の急死により所領が親族に奪われていることを知る。そして嫁にと求めた女性も奪われると知り、蓄積された怒りが爆発する。

14 菅原道真 見果てぬ夢 三田 誠広 (2013)

儒学者の家に生れた菅原道真は、藤原家全盛の時代でも斟酌せずに、正論を語り続ける。その姿勢は宇多天皇から信頼されて出世を遂げるが、反感もまた高まる。

13 王朝序曲(藤原冬嗣) 永井 路子 (1993)

権力者桓武天皇の強引なやり口によって周囲は翻弄される。藤原北家の次男冬嗣は優秀な兄真夏の元で、冷めた目で政局を見るも、次第にその渦に巻き込まれる。

12 火怨 北の燿星アテルイ 高橋 克彦 (1999)

奈良時代、黄金を算出する蝦夷に朝廷の支配が強まる。民は忍従を強いられ、ついに朝廷に反乱するその首領に阿弖流為が選ばれる。それは長く苦しい戦の始まりだった。

11 天翔ける女帝 三田 誠広 (1999)

聖武天皇と光明子の間に生まれた阿倍媛は、藤原氏の意向で独身のまま即位することになる。神宿ると言われた才媛だがそれが身体を蝕み、取り憑かれてしまう。

10 四神の旗(藤原四家) 馳星周 (2020)

朝廷を支配した藤原不比等は、男子4人を四家に分け、娘を皇后として支配を継続しようとする。不比等死後、男子4人は4様の思惑からそれぞれが動き出していく。

9 天風の彩王 藤原不比等 黒岩 重吾 (1997)

大化の改新の立役者の1人、中臣鎌足の子、不比等は、天智帝の治世となると疎まれてしまう。しかし勉学を怠らずに機会を捉えると、朝廷を支配する地位を築く。

8 天の川の太陽(天武天皇) 黒岩 重吾 (1979)

大海人皇子は、大化の改新を実行した兄・中大兄皇子の冷酷さを見抜き、慎重に対応していた。絶対服従を貫いて自らの英邁な資質は隠し、兄の死後行動を起こす。

7 落日の王子-蘇我入鹿 黒岩 重吾 (1982)

蘇我入鹿はその実力と野望から、天皇家を凌ぐ地位を確立しようと行動し、聖徳太子の子を死に追いやる。しかし皇族を中心に反感は強まり、やがて策謀が進行する。