ルパン三世テレビ化50年を記念して「ルパン三世PART6」が、今秋から放映が始まりました。私は1971年に放映開始された 「PART1」にハマりましたが、パード2以降の「不二子ちゃ~ん」と叫ぶルパンはどうも苦手です。
そこで今回は50周年を記念して、「PART1」全23話ある内からの10選を挙げます。
第10位 黄金の大勝負! (第23話)
©TMS(お台場になる前の状態です)
10位がいきなり最終回。ザックザクと出てきた大判小判をルパン一家が奪うお話。都内の各地に あるルパンの隠れ家を、銭形警部が1つ1つ潰して行き,追い込まれたたルパンが当時「夢の島」と呼ばれた湾岸地区の隠れ家に逃げ込むところが、時代を感じさせます。
銀行強盗は有名な映画をなぞっている感じもしますが、その後追いかける銭形警部と、銭形警部を嘲笑するルパン。しかしそれが最後に裏目に出るところは、見事な伏線となっています。
第9位 罠にかかったルパン (第17話)
©TMS
爆弾付の腕時計をはめられて、自分たちへの身代金を差し出すためにと、即座に大金をせしめるために造幣局に侵入して、自分たちでお金を刷ってしまう話。印刷する「機械」は笑えますが、その後見事刷り上げた後の逃亡方法は更に笑え、大金を隠す場所は子供心に印象が残りました。
爆弾付の腕時計は別の物語でも登場しますが、罠をかけられて翻弄されたルパンが、最後にお返しする「イタズラ」が、またいいオチになっています。
第8位 脱獄のチヤンスは一度 (第4話)
©TMS
初期の大人のテイストを感じさせるストーリー (当初は倦怠を紛らわすために泥棒をする退廃したフランス貴族の末裔という設定だったらしい)。盗みに入るが銭形警部に見張られて逮捕されてしまったルパン。完全に閉じ込められた牢屋から、次元などの力を借りずに独力で脱獄しようとします。
自分をギリギリまで追い込んで,最後のワンチャンスに賭けて、銭形警部を見返そうとする姿勢は、単なるお金目当てでないルパンの人物設定を表した作品となっています。
第7位 どっちが勝つか三代目! (第19話)
©TMS
フランスのガニマール警部の三代目が来日して、「フランスフェア」の展示品にアルセーヌ・ルパンの遺品を「餌」として加え、ルパン三世の逮捕に取り組む。ルパンとの三代にわたる確執とともに、ライバル銭形警部とのさや当ても出てくる。お互いに抜け駆けをしようとして失敗し、最後の繰り出したのは、結局は警察の力に物を言わせた物量作戦。対してルパン三世も、警察に負けない「物量作戦」で見事に対抗するのが笑えます。
第6位 十三代五ヱ門登場 (第5話)
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五ヱ門というキヤラがルパンに居るといないとでは、どれだけストーリーの膨らみが違ったか。「五ヱ門最強説」もまかり通る強烈なキャラが、控えに回っている強力な布陣。そんな五ヱ門だが、初登場ではルパンと暗黒界のNo.1を目指し,凌ぎを削るライバルでした。
銃弾も通用しない「斬鉄剣」とその剣技。対するルパンも新兵器で対抗するが、五ヱ門はその新兵器も打ち破り勝負がつかない。次回へと繋がる形で本編は終了します。
第5位 魔術師と呼ばれた男 (第2話)
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場面はルパンの屋敷での退廃的な生活から始まります。そこへ 「魔術師」パイカルがやってきて、昨夜突然現われた峰不二子を取り返しに来ます。阻止しようとするルパンと次元ですが、パイカルは宙に浮かび、指から炎を放ち、銃弾やマシンガン,そしてバズーカ砲を打ち込んでもびくともしません。
不二子を奪われたルパン。宙に浮かび、炎を放つ手品の「タネ」はわかったが、銃が通じない謎はわからない。しかし不二子が残した3枚のフィルムから、新たな発明の謎は解明されます。
第4位 タイムマシンに気をつけろ! (第13話)
©TMS
SF作家であり天才科学者でもある、摩毛狂介。タイムマシンを発明して時間の旅をしていたが、摩毛一族の末裔がルパンの末裔に滅ぼされたことを知り、滅ぼされる前にルパンの先祖を殺してルパン一族を根絶やしにしようとします。ルパンの目の前から次々とあらゆるものが消えていぎ、自分の手では何ともできずに追い詰められるルパン。1つのアイディアから窪地を脱出しようとしますが、その後のオチがまたたまりません。
第3位 狼は狼を呼ぶ (第7話)
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第5話 「十三代五ヱ門登場」の続編。暗黒街で覇者を目指す五ヱ門に対して、どうも五ヱ門を憎み切れないルパン。斬鉄剣の秘密がルパン二世とも絡んで因縁が深まる。そして五ヱ門も剣の道に邁進する自分にないものをルパンに見出す。命を賭けた戦いによって、お互いが相手をより深く知ることになり、そして友情が芽生える。そんな言葉にしたら軽く感じてしまうが、「これしかない」と思わせる展開で、五ヱ門はルパンと共に歩む決意をします。
第2位 7番目の橋が落ちるとき (第11話)
©TMS
ベニスを思わせる、川に囲まれた古くて美しい街並みが舞台 (但し銭形警部と日本のパトカーが登場する)。ルパンには身に覚えがない犯行声明によって、橋が連続して爆破される。ルパンはその背後に銀行の現金輸送車襲撃があると睨み、黒幕に潜入するが、逆に捕まってしまう。人質になっている若い娘、リーサ(ほとんど「カリオストロ」のクラリスです)を助けるために、黒幕の命令に従って現金輸送車を襲撃する。但しそのやり方は「ルパン流」で、クールで鮮やか。そして最後に黒幕を仕留めるシーンは、全作品の中でも1,2を争う名場面になっています。
第1位 二セ札つくりを狙え! (第10話)
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名作 「カリオストロの城」の原形とも言える作品。ニセ札界を牛耳る「ウクライナの銀狐」と、神の指を持ち精巧な二セ札を作るイワノフ。そのイワノフを引き入れようと、ルパンと敵対するウクライナ男爵、そして峰不二千が絡んで丁々発止する。時計台のメカは、最初に見た時は、見事に心奪われました。そしてそれは「カリオストロの城」にも引き継がれます。最後は「骨折り損のくたぴれ儲け」を地でいった、フレンチと戦うルパンの強がりが、またいい味をだしてくれます。
敢えてベスト10を選びましたが、明日になればまた変わるかも(^^) 選ばれなかった作品も味があるものばかりで、時たま無性に観たくなります。PART2 (赤ジャケのルパシ) 以降にフアンになった方は、是非PART1もご覧になってください。
それにしても、50年前に作られた作品とは思えません!